チンドン

富山の春の風物詩といえば「チンドン」。全国各地からチンドンマンたちが桜の開花と共に富山にやってきて楽しませてくれる。市民は花見をしながら、子供から大人まで、その場を盛り上げてくれるチンドンマンたちを大歓迎している。残念ながら、今年は東日本大地震による自粛の為、早々に開催の中止が発表された。もともとは、富山市が戦災の焼け跡から立ち直り復興した昭和30年に、市民の心に明るさを取り戻そうと、富山商工会議所や富山市などが中心となり誕生したもの。つまり、このイベントは元気になる為にスタートしたのだ。行政が関わっているだけに、中止の判断が妥当なのかもしれない…と思いつつ、あくまでも個人的な意見ですが、多少は派手さを抑えながらも開催して、そこに集った多くの人たちから義援金を募るという方法も考えられたのではないだろうか。老若男女多くの人が集まるイベントでもあり、人が集めれば自ずと街に活気もでる。活気が出れば、元気が出て心も豊かになる。そうすれば、やさしい気持ちを持つこともできるのではないだろうか。やっぱり、もう少し普通に楽しみませんか。多少遠回りかもしれませんが、実はそれが私たちにできる被災地復興へ向けた近道への支援にもつながるのではないでしょうか。

ここ富山では、桜のつぼみも少し膨らみはじめている様子。花が咲いたら被災地復興への願いを込めて、子供と一緒に春の日差しを浴びながら、花見をしに行こうと思う。

専務取締役 大島秀紀

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