東京でお勉強

先週末、東京でとあるセミナーに参加してきました。「持続可能なビジネスモデルを考える力をつける集中ゼミ」というものだが、昨年に続き二度目の参加。受講者は、昨年とは様相が異なり大手の商社、家電メーカー、住宅メーカー、広告代理店、新聞社など、知的レベルも自分とは比べ物にならない高学歴なメンツに今回はかなりビビりました。お昼休みや懇親会などで話をしていると、東京では社内、社外でいろいろな勉強会や講演、セミナーなどが頻繁に開催されており自分の好みや必要に合わせて参加しているという方もいた。産業、情報、お金だけでなく、知的レベルも一極集中になっているかも…などと感じた。それはさておき、ゼミでは地球温暖化、生物多様性、エネルギーのことなどをテーマにしながら、自分たちの仕事や活動に置き換えたり、どう活かしたりというところで、いろいろなことを学んでいくものだが、レベルの高さと、盛りだくさんの内容で今でも頭がパンクしそうな状態。どう反芻して自分なりのものにしていくかが、これからの自分の宿題だ。いろいろなキーワードがあったが、このところ若い世代に起きつつある現象を「3脱(さんだつ)」と表現されていたのが印象的であった。

1.暮らしの脱所有化(所有する→借りる、共有するへ)

2.幸せの脱物質化(物を買うから→物を介さない幸せ)

3.人生の脱貨幣化(お金儲け→半農半X(エックス))

※Xはミッションを表す、仕事といったところでしょうか。

この「3脱」という現象は、話によると日本だけではなく、世界的な動きのようで、物を所有することや、お金を稼ぐことで欲求を満たすのではないらしく、人との繋がりをもつことや、ボランティアや何かに対していいことをするといったような価値観を共有することで、いままでと違う欲求の満たし方をしているのではないかと感じた。自分たちが10代20代のころには、いい車がほしいとか、いい時計がほしいとか、いろんなところへ旅行へ行きたいとか、いろんな遊びをしてみたいとか、とにかく欲しいものや、やってみたいことが山のようにあったように思う。好奇心旺盛であったことは間違いない。実現できるかどうかは別として(笑)。そう思うと、3脱という現象がこれからの動きになるとすると、少々さみしい気もする。そうなると基本的に興味がないのだから消費はしないということに繋がる…。経済活動は縮小していくのだろうか…。そこに日本の場合は少子化がさらに拍車をかける…。少々暗い話になったが、もし、そういう時代がくるにしても、それを早い段階で察知しているのとしていないのとでは、危機管理や対応策も大きく違ってくる。行き当たりばったりではなく、時代の大きな流れを見ながらも、地に足をつけて「今」も大切に、感度の高いアンテナを立てましょう。

物から文化へ、物からサービスへ、物から○○へ。いろいろな変化が自分たちの身近にも起きている…かも。そこにビジネスのヒントがあるかもしれませんね。

専務取締役 大島秀紀

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